今回はキルギズ共和国のビシケクで活躍するキルギス伝統音楽アンサンブルの演奏を通じて遊牧民の音楽を紹介させていただきます。
この楽曲の名前は「マシュ・ボトイ」で、ボトイは駱駝の意味で、曲は二頭の仔駱駝が競争して走るようなイメージだそうです。この楽曲は明るくて、演奏の速度も速くて、草原を走る騎馬のイメージも思い浮かべますね。
楽器はコムズと言うキルギスを代表する国民的な三弦楽器です。演奏する時に表現力が豊富で、手を動かしながら、踊っているように演奏しますね。
コムズで演奏する曲の中にボトイ(仔駱駝の意味)という名称のジャンルが幾つかあり、ボトイの始まりは遊牧と牧畜に由来する次の伝説があります:
ある人がラクダを飼っていた。ある日、その人の小ラクダが盗まれてしまった。盗まれた日の夜に、その人は寂しそうに泣く動物の声で起きてしまった。外に出てみると、小ラクダのお母さんが子供のことを悲しんで、泣いていた。その人はラクダの気持ちに心を揺さぶられ、コムズでボトイという曲を作った。それはボトイというジャンルの始まりとなった。。。
以下はキルギスタン伝統音楽アンサンブル「IBARAT」のインスタアカウントです:@ibarat_folk_group
参考資料:ウメトバエワ・カリマン「クルグズ共和国におけるコムズの変遷:――民俗楽器から国のシンボルへ――」